はんこ屋さん

名刺を作りにはんこ屋に行った。

一件目は明日閉店との事で失礼を断り他の店はないかと聞いた。そして次の店に着き中に入るなり早々、うまく言えないけど明らかな職人が出てきた。こう、なんと言うか服装が和物の名前が思い出せない。法被みたいなものを着ていた。

名刺を作りたいと言うと「ここに書け」と紙を渡してきて無愛想。名刺とかよくわからないから教えてほしいと言うと失笑しながらこれを見なさいと軽く足割られた。そして裏でたばこを吸い始めた。

カチンときて、途中で帰ろうかと思ったら頭の中でゆとりだからと言う理由で若者を軽視する奴等の顔が過り、帰るのをやめた。

書き終わると、先程との店主の顔が職人の顔みたいに顔つきが変わり黙々と作業をした。

印刷が終わると、大学は地元から通っているのかとか地元の治安について話してくれて、「なんだ、いい人じゃん」と思った。名刺なんてコンピューターに打ち込んではい終わりだろと思っていたが、どうやら世間知らずは自分だった。

店主はそれを自分に然り気無く教えてくれたのだと思う。帰りは22のガキに深々と頭を下げてくれて、原付なら寒いから気を付けろと労ってくれ出口まで送ってくれた。なんか心あたたまった体験だった。





話を壊すことになるかもしれないけど、オチは申し込みの際にメルアドを書いてなくて、名刺にメルアドを書き忘れたことです。